HOME > 私たちの活動 > テクニカルツアー > 東京電力 福島第一原子力発電所

私たちの活動

テクニカルツアー 東京電力 福島第一原子力発電所

実施概要

2017年7月20日(木)~21日(金)、東京電力福島第一原子力発電所と、福島県内各地で進められている復興プロジェクト等を視察しました。
昨年に引き続き、日本電機工業会(JEMA)原子力広報分科会との共催で、WiN-Japanから22名、JEMAから8名(うち2名はWiN-Japan会員でもあり再掲)の、計28名が参加しました。

見学の目的

2014年のテクニカルツアーでも福島第一原子力発電所を訪れており、この3年間の廃炉作業の進捗を確認すること、福島の復興がどのように進んでいるのかを確認することを目的としました。

テクニカルツアー見学および説明の内容

【福島第一原子力発電所・構内】

  • フェーシング効果により、敷地内の放射線量は大幅に低減されていました。そのため95%のエリアで、通常の作業服に使い捨て防塵マスクを装着するだけで作業が可能となり、タイベック姿の作業員は少なくなっていました。
  • 1号機は飛散防止措置が取られながらカバーの撤去作業が進み、2号機も解体に向け準備が進められていました。3号機は使用済燃料取り出しに向け、燃料取り出し用カバーの設置作業中でした。
  • 多核種除去設備(ALPS)による汚染水の浄化が進んでおり、凍土遮水壁は一部の箇所を除き凍結が完了していました。また。汚染水を漏らさない工夫として、フランジ型のタンクから溶接型のタンクへ変更して増設していました。

【福島第一原子力発電所・大型休憩所】

  • 構内で働く作業員の労働環境の改善を目的に、約1200人が利用できる大型休憩所が2015年5月31日より運用されていました。同建物内の食堂には、給食センターで作られた食事が届けられており、温かい食事を取ることができる他、コンビニなどもありました。休憩室は各社ごとに割り振られており、室内の仕様・レイアウトは各社に任されていて、それぞれの寛ぎの空間となっていました。

【福島給食センター(大熊町)】

  • 福島第一原子力発電所の廃炉作業に携わる作業員の環境改善、帰宅困難区域での雇用の創出、福島県産食材の風評被害の払拭を目的として設立され、2015年3月から、1日2000食を提供しています。
  • 同発電所から直線距離9kmのところに位置し、約100名が勤務しています。福島県内者がほとんどで、勤務者の9割が女性となっています。

【福島県環境創造センター(三春町)】

  • 福島県が環境の回復・創造に向けた総合的な取組みを行う機関として2016年7月から活動しており、国と自治体が一体となってモニタリングから研究、教育・研修といった情報発信に至るまで一貫して行う初の施設です。
  • 交流棟には360度全休型シアターを備え、「放射線」や「福島の自然」について映像で知ることができます。

【JAEA楢葉遠隔技術開発センター(楢葉町)】

  • 福島第一原子力発電所の廃止措置だけでなく、災害対応等のための遠隔操作機器の開発・実証試験が行え、JAEA以外の組織や機関も利用することができます。
  • 没入型バーチャルリアリティ(VR)システムでは、2号機の内部を実写や図面等からVRとして実体験できます。VR技術で再現することにより、廃止措置作業を安全に進めるべく、作業内容や作業員のメンタル面のフォローが行えます。

【福島復興ワインプロジェクト(川内村)】

  • 一般社団法人日本葡萄酒革新協会と川内村が取り組んでいるもの。2015年に2000本、2017年に8000本の葡萄の苗を植え付け、2020年のオリンピックで乾杯するワインを作ることを目標としています。ワインづくりによって、福島や川内村に観光客を呼ぶだけでなく、若者を呼び戻し高齢化を防ぐ願いも込められています。

【Cafe Amazon(川内村)】

  • タイ国内に1500店以上展開するカフェの日本国内第1号店。経営者の岩本氏が、17年前からタイの子供たちを対象にボランティア活動を実施していること、また本業の蓄光高意匠建材の生産拠点を川内村に置いていることから、このカフェの出店に至りました。2016年10月の開店以来、川内村の人だけでなく、復興事業に携わる人々が集う憩いの場となっています。

【ワンダーファーム(いわき市)】

  • 代表取締役の元木氏が2013年4月に設立した新しい農と食の体験ファーム。広大で最新技術を備えたハウスで育てられたトマト狩りをはじめ、地元野菜のマルシェやブッフェ、採れたて野菜のBBQ等も体験できます。生産(1次)+加工(2次)+販売(3次)の6次産業として、復興事業にも参画しています。

見学を終えて

  • 3年前と比較して明らかに前進しており、職員の方々も現場の方々もしっかりと前を見据えていることを実感しました。
  • 福島第一原子力発電所の事故後、復興に向けて様々の取組みをされている方にお会いし、それぞれの方の想いを聞くことができました。

電機工業会(JEMA)機関誌「電機」No.793(p25)に見学記が掲載されました(串間有紀子会員執筆)


撤去作業が進む1号機

福島県環境創造センター交流棟の体験スペース

参加者集合写真(JAEA楢葉遠隔技術開発センターにて)

ワインをつくるための葡萄の畑