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私たちの活動

テクニカルツアー 東京電力 福島第一原子力発電所/福島第二原子力発電所

実施概要

2014年10月9日(木)~10日(金)、東京電力福島第一及び第二原子力発電所のテクニカルツアーを実施し、26名が参加しました。

見学の目的

テクニカルツアーの基本目的である会員の資質向上に加え、東日本大震災から約3年半経過した当該発電所の現状を各会員の視点で確認し、それぞれの担当業務において活かしていくとともに、正しい情報を国内外へ発信するため実施しました。
また、今回は福島第一・第二発電所所属のWiN-J会員を含む現地の女性職員から震災当時の体験と現在の職場環境について話を聞き、従事者としての取組む姿勢について意見交換しました。

見学及び意見交換の内容

【第二原子力発電所】

  • 事故の教訓を踏まえた運転員のシミュレータ訓練
    津波の地響きや停電をリアルに再現するシミュレータで「原子炉緊急停止→外部の電源なし→非常用ディーゼル発電機の停止→バッテリに切替」というSBO(全交流電源喪失)が2回起こるシナリオの訓練を体感しました。
  • 1号機 海水熱交換器建屋内のポンプ・電源盤などの被災の状況
    今も、いたる所に津波の浸水した高さを示す跡が残り、電源盤や変圧器の中まで土砂にまみれていました。(図-1)
  • 4号機 原子炉格納容器内(圧力容器底部)
    第一原子力発電所1~3号機ではメルトスルーに至りましたが、第二では燃料が使用済燃料プールに搬出済で安定維持されているため、圧力容器底部直下より制御棒駆動機構等の設備を見ることができました。

【第一原子力発電所】

  • 1~4号機の原子炉建屋、設備の外観
    構内隙間なく置かれた多核種除去設備、汚染水タンク、地下水バイパス揚水井、凍土遮水壁、サブドレン浄化設備などの工事が絶えず進められていました。(図-2)
    アルプスの増設・高性能化が進み、汚染水タンクも堰や接合部分などで徐々に改善されています。
  • 免震重要棟の緊急時対策室及び被ばく低減対策
    全体統括する免震重要棟では、平日200名/日が監視・管理しており、免震装置、非常用電源の他、鉛の窓や多重扉と気圧差で放射性物質が入り込まない構造です。
    緊急時対策室では、現場、本店、各発電所とのライブコミュニケーション設備(図-3)で常に情報共有されます。
  • 6,000人/日の作業者にとって、未だ過酷な作業環境にあり、この先も長い廃炉工程が続きます。そうした作業者が現場から入退室する場合には、選任者が作業者の防護装備の脱着を行います。

【現地女性職員との意見交換】(図-4)

  • 東電社員の多くは発電所近隣の住民で、被災者でもあります。「震災時、死を覚悟することもあり、仕事か家族かの選択を迫られ、生き方を突き付けられた。その後も、衛生面、交通手段などが劣悪な労働環境下でも作業に追われ、自身のことを考える余裕は無かった。」とのこと。
    今では、そうした困難を乗り越え、安全に廃炉していく課題に対し、高い使命感で臨んでいました。
  • 現地メンバーより、「福島第一・第二の経験や教訓を利用して、事実に基づく議論や次への技術革新に繋げて欲しい。」とのメッセージを受け、WiNとして、従事者として、しっかりと役割を果たしていかなければならないという使命感を改めて強くしました。

図-1 津波による土砂まみれの電源盤内部

図-2 隙間なく置かれた汚染水タンク

図-3 本店や各発電所との多元中継

図-4 現地女性職員との意見交換