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私たちの活動

WiN-Global年次大会 第10回WiN-Global大会(フランス)

WiN-Global総会

報告者:小川順子(日本原子力発電)

開催概要

1.開催日 2002年6月27日(木)~28日(金)
2.場所 フランス共和国 パリ市 CAP15国際会議センター
3.参加者 25カ国、139名。(日本からの参加者 9名(通訳(英国在住)を含む)
4.メインテーマ “New Chances for Nuclear Energy in a Changing World"「変革する時代における原子力のあらたな展開」

内容

(1)6月27日(木)

  • 0900-0930【オープニング&開会の言葉】
    ・3名の女性が、原子力の医療分野、IAEA安全査察(カルニノ会長)、研究開発分野で活躍する様子と彼女等のコメントをビデオで紹介。
    ・ツティーノ・WiN-France会長から歓迎の言葉。カルニノ会長から原子力が世界で見直される気運があると開会挨拶。
  • 0930-1100【招待講演】
  • 1130-1230 【WiN総会】
    カルニノ会長からの報告および提案。
    (1)今後も引き続WNA(WorldNuclearAssociation)に事務局他サポートをお願いする。会員データベース、WebSiteの充実を目指す。
    (2)会長は、引き続きカルニノ会長が行う。
    (3)理事の責務を確認-運営上の諸問題の審議、WiNFOへの記事提供、WiN Awardの推薦など。
    (4)機関紙Infoは、HPを見ることができない国の会員もいるので、今後も発行する。
    (5)エゲテ氏、リシング氏、ツティーノ氏がExecutive任期満了で退任。3名がノミネートされている。Executive(常任理事)の最大定数は12名。退任の3名はBoard member(理事)として残る。
    (6)2003年の開催国として、USAとブラジル(リオデジャネイロ)からの招致がある。8月末までに会員の意見が欲しい。
    (7)2004年には、日本からの招致があり、これに関しては、受入れの方向で承知しておいてほしい。
    (8)2002年のWiN大賞は、フィンランドのアンネリ・ニクラ氏が受賞。
  • 1230-1430 【昼食】
    Executiveは、指定席で、その他は自由席にて、セミフルコースの着席スタイルでの昼食。ワイン付き。2名(内1名は以前日本にて会談したルビネ女史)により、短いスピーチがあった。
  • 1430-1600 【セッションテーマ:将来に向けた対応】
  • 1630-1715 【セッションテーマ:原子力の責任】
  • 1900-2300 Dinner Party セーヌ河クルーズ船上での懇親会。
    ・自由席による着席式フルコースディナー。スポンサーは、AREVA。日本からの参加者は、浴衣で参加した会員が多く、話題をさらっていた。
    ・筆者は、船上で、ミニWiN-Asia会議を開いた。台湾のExecutive、Ms.チュー氏と韓国のExecutive,Dr. フォン氏および隠れBoard、Mr.チャン氏と話した。
    主な内容は、
    (1)世界大会は、2年に1回にして、その間の年にRegional大会(WiN-Asia大会など)をやったらどうか
    (2)次期WiN Presidentはアジアから出すべきだ。チャン氏と筆者はチュー氏がなるべきだと推薦。チュー氏は、台湾は、政権不安や、将来原子力がどうなるか判らないので、受けるのは難しいと言った。
    (3)日本での大会の時、WiN-Asiaのイベントとして、なにかできないか考えよう。
    ・坂本和子会員(中国電力株式会社)が、カルニノ会長に2004年の日本開催について、改めて確認したところ、「日本が拒否しない限り、日本開催は実現するでしょう」との言質を得たとのこと。
    ・会食時リシング氏との話の中で、「WiN-G会員数が、2000名だったり、2200名だったりするが、なぜか」と聞いたところ、「NationalWiNの会員であってもWiN-G登録をしていない人がいる。その人たちをWiN-Gにカウントすれば2200名になる。」との答えだった。韓国のように、自国開催をした場合、特に手続きをとらなくても、WiN-G年次大会にでたことで、登録したとみなす場合もあり。

(2)6月28日(金)

  • 0900-0930 本日の議長、Ms.フォウコ氏による基調講演。
  • 1000-1130 分科会
    第1分科会 廃棄物管理の信頼性構築
    第2分科会 健康、環境における放射線利用
    第3分科会 原子力における教育と専門家能力の維持

    筆者は、第2分科会に参加。3つの報告とディスカッションが行われた。韓国のDr.フォン氏は、放射性薬剤による治療効果 、フランスのMs.リベイロ氏は、PET(放射線照射装置のようなもの?)、ブラジルのMs.ウィランド氏は、ブラジルにおけるエネルギー事情や原子力研究の紹介を行った。前2件については、あまりに専門的で使用している単語の意味が分からず、スライドのみで、断片的に理解。ウィランド氏の説明はよく分かった。来年WiIN大会のブラジル招致の宣伝も怠りなく言っていた。発表後にそれぞれディスカッションを行ったが、参加者は、専門家が多く、活発な質疑応答が行われた。
  • 1200-1300 まとめのパネルディスカッション
    3つの分科会の各モデレータによる報告。
    ツティーノ氏による感謝の言葉と参加者への写真シートおよび記念品の授与。
    カルニノ会長がWiNによるネットワークの重要性と、WiNが原子力産業の再興の推進力となることを訴えて、 第10回WiN-Globalパリ大会が締めくくられた。
  • 1315-1430 フェアウェルランチ
    ビュッフェ、自由席方式によるランチを共にし、来年の再会を期した。
  • 1430-1700 テクニカルツアー キュリー記念館
    (その他:Researchi&Restoration Center of French Museums, Framatome-ANP Simulatorの2コースがあった。)
    キュリー記念館においては、マダム・キュリーの孫のMrs.Helen Langevin-Joliot氏が講演を行った。主に家族の思い出が中心。自らも科学者であるLangevin-Joliot氏がマダム・キュリーや、母親のイレーヌの、研究に対する情熱がいかにすばらしいものであったかを語った。講演後記念館に展示された様々な研究にまつわる機器や、論文などを説明者付きで見学。現地にて、解散。

6.特記事項
ポスター展示
会場前のテーブルと壁に日本から持ちよったポスターや資料、ノベルティを展示した。ポスターの内容は、5月に行われた柏崎女性交流会の新聞広告、中国電力における広報イベント、WENの放射線プロジェクトの成果である。パンフレット類やノベルティは、人気があり、多くの人が持ち帰ってくれた。
年次大会終了後、WiN-Japanメンバーが集い、会場近くの中華レストランで、反省会および懇親会を行った。

講演会

6月27日(木)

CEA・Mr.ボウチャー氏「原子力システムの新たなチャレンジ」

・CEA・Mr.ボウチャー氏がプレゼンターとなり「原子力システムの新たなチャレンジ」と題する講演を行った。エネルギー供給は今後100年で、少なくても2倍、多ければ4倍も必要になる。発展途上国の台頭により、省エネは無理。CO2排出量 と地球表面温度の相関は疑いない。原子力のメリットを認識してもらうためには、経済性、安全に対する信頼の確立、原子炉寿命延長、燃料効率アップ、再処理技術の向上、プルトニウム在庫の安定化、次世代原子炉の開発などがあり、とりわけ、高レベル放射性廃棄物の管理であるというのが主な内容。
・カルニノ会長による講演。テーマ「安全と安全保障の国際化」。現在、原子力発電所、研究炉、燃料サイクル施設など、世界で約450にのぼる施設が登録され、それぞれの機械、機器がIAEAの安全基準に添っているかを査察している。安全は、国際標準で維持されることが必要。また査察する機関は、完全に独立した規制体であるべきだ。国際標準が適応される対象は、過酷事故管理、管理機器スペック、革新的設計、経年(炉)管理などである。安全文化は益々尊重されなければいけない。原子力安全とそれを維持するための訓練については、その経済性を考慮することも必要だ。優先順位 としては、企業の基準、国の基準、IAEAの基準となっている。つまり、企業の基準は、国の基準より厳しくあるべきだし、国の基準はIAEAの基準より厳しくなければいけない。

OECD/NEA・Ms.(Dr.)シュワルツ氏「大きな3段階の前進」

OECD/NEA・Ms.(Dr.)シュワルツ氏による講演「大きな3段階の前進」。原子力事故が起こった時の補償問題に関する内容。原子力事故は、複雑な技術ゆえに、責任者がはっきりと決められないという問題があるが、原子力のように、国境を越えて被害が及ぶリスクについて、きちんとした金銭的な補償を、国際的な取り決めとして、確立する必要がある。過去に置いて、3回の国際会議によって、被害者に対する補償が充実してきた経緯を説明した。

【招待講演】AREVA・Ms.ロウヴァージョン氏「変革の時代における原子力産業の取組み」

・AREVA・Ms.ロウヴァージョン氏「変革の時代における原子力産業の取組み」と題する講演を行った。世界情勢の紹介や、原子力がコスト競争の中でどのように生き延びていくかなど。女性に対するアファーマティブアクションも必要と述べた。
・(注)AREVA:2001年設立。COGEMA、FRAMATOME ANP、FCIを統合した総合原子力発電サイクル産業の一大企業。サイクル全般 に亙り関係している)
・URATOM・Ms.コモーヤノーシス氏の演題「EURATOMのエネルギー戦略」。環境問題特に温暖化問題を重要視。エネルギーの効率の向上により環境悪化防止を目指す。原子力では、バックエンドが注目され、特にデコミについては、これから増大する分野であり、コストダウンが必要。フランスの電力事情は、民生用中心に伸び、今後35年間で2倍になると予想。フランス人の75%は原子力について安いエネルギーと思っている。

6月28日(金)

本日の議長、Ms.フォウコ氏による基調講演。

演題は、メインテーマと同じ。「変革する時代における原子力のあらたな展開」。副題として、「現代市民社会との相互作用:経験の共有」。フォウコ氏は、女性の原子力発電所長第1号として、その美貌とともに有名な方であり、筆者は、1998年台北大会の際、一緒に記者会見を受けた経験がある。講演内容は、フランスではあらゆる世論調査が原子力産業にとって厳しくなっている。例えば、1996年56%あった原子力が最重要エネルギーとする考えが2001年には、37%に減少、将来電源として原子力に反対する考えが27%から49%に増えるなど。原子力の優位 性は世論調査上は失われつつある。人々が危険と思う要素の中で大事なのは、自分自身で選択可能かどうかであり、原子力は選択できない押し付けられるものと思ってあり、そこに、原子力への許容度の低さがある。しかし原子力なしにはエネルギーの安定供給や、環境問題は論じられないのも事実で、そのためには、教育も大事だし、対話により原子力に働く人と一般 市民の間に、心の交流を作ることも重要。原子力産業の中で、女性はまだまだマイナーだが、これは良いことではない。女性は「いのちの象徴である:Women are a symbol of life.」(この言葉非常によいと思った。今回のキーワードにしたい。)より多くの女性がこの仕事につくことは、原子力が、社会的に必要なものであり、社会に幸福をもたらすことを証明することになる。内容以上。それに対して、(発表中の)世論調査結果 への疑問や、若者にとって一番の関心事は地球の温暖化を阻止することであり、若者が原子力離れしているという主張はおかしい、など、スピーチ前半の内容に対する反対意見がかなり出た。

年次大会の模様

参加者

パネルディスカッション風景

集合写真

WiN-Japan参加者